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RugCheck、SolSniffer、Bubblemaps:どれが何を見ているか

RugCheck、SolSniffer、Bubblemapsが実際に何を確認しているのかを分解し、スコアの読み方、見落とす範囲、そして併用したほうがいい理由を説明します。

9 分で読めます J Tools Editorial
暗い背景に3つの検査レンズが並び、それぞれ違う層を覗いている。診断ツールごとに見ている対象が違うことを表している

Solanaのトークン診断ツール、3つは何が違うのか?

この3つはまとめて「Solanaのトークン診断ツール」と呼ばれますが、実際に見ている層が違います。組み合わせて使うと便利で、1つだけを見て安心すると危険です。

おおまかに言うと、RugCheckとSolSnifferはSolanaトークンの設定を見ます。権限が残っているか、流動性がロックされているか、供給量がどう配分されているか。Bubblemapsはウォレット同士の関係を見ます。誰と誰が資金でつながっているか。

この違いが実務で効く例を1つ。保有者が200人いて、上位ウォレットが供給量の3%ずつしか持っていないトークンがあるとします。設定を見るツールは、これを健全な分布と判定します。ところが、そのうち150人が同じ1つのウォレットから資金を受け取っていたら、150人は実質1人です。この差は、関係を見るツールでしか出ません。

それぞれが確認する項目

項目RugCheckSolSnifferBubblemaps
ミント権限の有無✓✓✗
フリーズ権限の有無✓✓✗
流動性のロック状況✓✓✗
上位保有者の集中度✓✓✓
ウォレット間の資金の流れ✗✗✓
総合スコア✓✓✗

表の下2行が、この記事の要点です。総合スコアを出す2つは関係を見ておらず、関係を見る1つはスコアを出しません。

すべての検査項目が合格になっているトークンの安全性レポート。上位保有者のウォレットが、赤い糸で1つの共通の資金源につながっている

スコアをどう読むか?

スコアは判定ではありません。スコアが見ているのは、その時点でSolanaのオンチェーンに書かれている設定です。

緑のスコアが意味するのは「既知の罠は見つからなかった」であって、「安全」ではありません。作成者が権限をきれいに放棄したあとで、別の方法で価格を操作することはできます。新しい手口は、スキャナーのルールより先に出てきます。

逆に、赤いスコアはかなり信頼できます。フリーズ権限が残っていると出ているなら、それは実際に残っています。この非対称性が使い方を決めます。赤は避ける理由として十分で、緑は買う理由にはなりません。

実際の確認手順

Solanaのトークンを調べるなら、設定、分布、関係の順に見ていくのが、いちばん漏れが少ない使い方です。4つ目は、怪しい点が見つかったときの追加の手順です。

1. 設定を見る。RugCheckかSolSnifferで、権限と流動性ロックを確認します。ここで赤が出たら、その先を見る必要はありません。

2. 分布を見る。上位ウォレットが供給量のどれだけを持っているかを確認します。J Toolsの保有者スナップショットなら、上位100件から10,000件まで深さを選んで一覧を取り、Excelに書き出せます。読み方は保有者分布の読み方にあります。

3. 関係を見る。Bubblemapsか、J ToolsのJ Mapのトークン関係図で、上位保有者が互いにつながっていないかを確認します。ここで、保有者が多く見えて実は同じ1人だった、という構造が出ます。

4. 個別のウォレットを追う。怪しいクラスターが見つかったら、Wallet Scopeのウォレット分析でそのウォレット群の残高、保有トークン、取引履歴をまとめて読みます。

どのツールも見ないものは何か?

3つのどれも見ていないものがあります。次の5点です。

  • これから起きること。すべてのツールは現在の状態を見ています。ロックされた流動性には解除日があり、その日に何が起きるかは、どのツールにも判定できません。
  • チームの実在。匿名の開発者と実名の開発者を、オンチェーンのデータは区別しません。
  • Token-2022の拡張機能。Solanaのトークン規格には、元のSPLと、新しいToken-2022の2つがあります。新しい規格のトークンは転送手数料のような仕組みを内蔵でき、売却で実際に戻る額が変わります。拡張機能の一覧はSolanaのトークン拡張機能のドキュメントにあり、スキャナーの対応状況はまちまちです。買う前に中身を理解しておいてください。違いの説明はToken-2022とSPLトークンの違いにあります。
  • チェーンの外にある情報。SNSでの約束、ロードマップ、提携の発表。どれもチェーン上にはありません。
  • 売れるかどうかの実地確認。設定上は売れるはずでも、実際に売れるかは試すまでわかりません。少額で買ってすぐ売り戻してみれば、スキャナーが出せない答えが手に入ります。ハニーポットトークンの見分け方に手順を書きました。
1つの資金源のウォレットから扇状に広がるSolanaウォレットの群れ。暗い背景に、つながりを示す線が琥珀色でたどられている

スコアが割れたときはどう読むか?

同じトークンをRugCheckとSolSnifferに入れて、判定が違うことがあります。バグではなく、重みづけが違うだけです。

各ツールは複数の項目を独自の配点で足し合わせています。片方が流動性ロックを重く見て、もう片方が保有者の集中を重く見ていれば、同じ材料から違う合計が出ます。どちらが正しいという問題ではありません。

やるべきことは、合計点を比べるのをやめて、内訳を開くことです。両方のツールが同じ項目について同じ事実を報告しているなら、その事実は確かです。項目ごとに見れば、判定の差はほぼ消えます。

内訳を見て、それでも判断がつかないなら、それは「情報が足りない」という結論です。無理に片方を信じる必要はありません。

ロック解除日という盲点

流動性がロックされていると表示されていても、ロックには期限があります。ここを見落とすと、確認したこと自体が誤った安心になります。

ロックの意味は「今は抜けない」であって「永久に抜けない」ではありません。解除日が1週間後なら、その日以降にプールが空になる危険は、ロックされていない場合と変わりません。

永久に引き出せない状態にしたいなら、実務ではLPトークンをバーンします。焼いてしまえば誰も引き出せません。バーン、ロック、保有の3つの選択肢の違いはLPトークンをバーンするかロックするか保有するかで扱っています。

スキャナーの表示を見るときは、ロックされているかどうかだけでなく、いつまでかを確認してください。表示されていないなら、それは確認できていないということです。

結局どう使うか?

スキャナーは最初のふるいです。数秒で明らかな罠を落とせるので、価値はあります。ただしそこで止めないでください。

設定を見るツールで赤を落とし、分布で偏りを見て、関係でつながりを見る。この3段階を通ったSolanaのトークンでも、注目が離れれば価格がゼロに向かうことはあります。ツールが確認できるのは既知の罠の有無であって、価値の有無ではありません。

この記事は投資助言ではありません。ここに書いた手順は罠の大半を弾きますが、すべてではありません。

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