Solanaトークンのメタデータ更新:名前・シンボル・ロゴ
名前はチェーン上、ロゴはファイルの中にあります。それぞれの変更にかかる費用と正しい順番、そしてロックしてよい時期までをまとめました。

トークンメタデータの書き換えは一つの作業に見えて、実は二つあります。メタデータはトークンの名刺で、名前、シンボル、ロゴ、説明、リンクが入ります。ただし一か所にはありません。
二か所に分かれていて、別々に更新されます。
公開後にいちばん多い問い合わせも、ここから生まれます。ロゴは一週間前に差し替えたのに、Solscanはまだ古い名前を出している、というものです。
- 名前とシンボルとウェブアドレスはチェーン上にあります。変更には手数料がかかります。
- ロゴと説明とSNSのリンクはファイルの中にあります。変更は無料です。
- 片方の層を直しても、もう片方は決して動きません。
- ロックだけは取り消せない唯一の判断です。
トークンメタデータの二つの層
トークンが作られるとき、その情報はMetaplex Token Metadataという規格で記録されます。Solanaのほぼすべてのトークンが従う規格で、これが一つ目の層です。メタデータの口座がミントにどう結びつくかはSolanaのMetaplex Metadataの解説に書かれています。
一層目はチェーン上です。入っている主な項目は三つで、名前、シンボル、そしてファイルを指すウェブアドレスです。ウォレットもエクスプローラーもまずここを読みます。この三つのどれかを変えることはチェーンへの書き込みなので、費用がかかります。
二層目はそのアドレスにあるファイルです。中にはロゴ、説明、ウェブサイト、SNSのリンクが入っています。どれかを変えるときは、同じアドレスにファイルを上げ直すだけです。チェーンへの書き込みも手数料もありません。
だからロゴを差し替えて名前が変わらなくても、壊れてはいません。ロゴはファイルに、名前はチェーンにあり、片方を直しても、もう片方は動かないだけです。
| 項目 | 層 | 変え方 | 費用 |
|---|---|---|---|
| トークン名 | チェーン上 | 更新ツール | 0.2 SOL |
| シンボル | チェーン上 | 更新ツール | 0.2 SOL |
| ウェブアドレス | チェーン上 | 更新ツール | 0.2 SOL |
| ロゴ | ファイル | 同じアドレスに上げ直す | 無料 |
| 説明 | ファイル | 同じアドレスに上げ直す | 無料 |
| サイトとSNS | ファイル | 同じアドレスに上げ直す | 無料 |
メタデータに触る必要があるとき
- 新しいロゴにしたい。デザイナーから改良版が届いた場合です。ロゴはファイルの中なので、同じアドレスに上げ直せば終わりです。無料です。
- リンクが変わった。Discordサーバーが移った、Xのアカウントが変わった、サイトが別のドメインになった。これもファイルだけで済みます。
- 名前かシンボルが間違っている。仮の名前で公開した、あるいはシンボルに打ち間違いがある場合です。ここはチェーン上の項目なので、更新ツールを通ります。
- ファイルを恒久ストレージへ移す。アドレス自体が変わるので、これもチェーンへの書き込みです。この手順は必ずロックより先に来ます。
前の二つはチェーンに一切触れず、費用もかからず、何度でも繰り返せます。後の二つは名前でもシンボルでもアドレスでも同じフォームを通ります。つまり、ファイルの中身は無料で、費用がかかるのはチェーン上の三項目だけです。
トークンメタデータを更新する手順
ロゴやリンクだけなら、以下の手順は要りません。名前、シンボル、アドレスを変えるなら四つの手順です。
- まず状態を見ます。トークンの状態を読むツールを開いてトークンのアドレスを貼ります。いまの値と、編集権限がまだどこかのウォレットにあるかを教えてくれます。無料です。権限が既に手放されているなら、手数料を払う意味はありません。
- 正しいウォレットをつなぎます。その権限を持つウォレットだけが署名できます。別のウォレットでは変更は単に通りません。
- 新しい値を入れて署名します。メタデータ更新ツールにアドレスを貼り、変える値を書いてウォレットで承認します。その時点の手数料は確定前にページ上に出ます。
- あとで確認します。状態をもう一度読みます。ロゴの表示は少し待つ必要があります。ウォレットは画像を10分から30分ほどキャッシュします。
ロックの前に、ファイルは恒久的な場所になければなりません。繰り返される事故はこうです。公開時に無料のホストへファイルを置き、数週間後にメタデータをロックし、数か月後にそのホストが期限切れになります。アドレスは404を返すようになります。名前はチェーン上に残るので見えたままですが、ロゴと説明は消え、編集権限がもうないので、誰も新しいファイルへ向け直せません。
ロックするか、開けておくか
いずれ誰かがメタデータをロックしろと言います。ロックとは編集権限を永久に手放すことで、運営自身も含め誰も何も変えられなくなります。買う側はこれを見たがりますし、上場のチェックリストが求めることもあります。
大事なのは順番です。まずファイルをArweaveかピン留めしたIPFSへ移し、次にチェーン上のアドレスを新しいリンクへ向け、それから数日かけて別々の二台の端末で開けることを確かめ、そこでようやくロックします。
ロックの深さは選べます。更新権限を取り消すツールは名前・シンボル・アドレスを変える権利だけを手放します。イミュータブル化ツールは更新と発行とフリーズの権限を一度に手放します。三つの権限を並べた比較はトークンの権限を放棄する解説にあります。
実務的な目安はこうです。ブランドが定まり、半年ほど改名なしで動いていて、ファイルが恒久ストレージにあるなら、ロックして構いません。取引所に求められた場合も、先にファイルを移します。リブランドや第二版の話が出ているうちや、ホストを失いそうなうちは待ちます。この流れで一方通行なのはロックだけです。
メタデータの変更が通らない理由
二つの理由でほとんどの場合が説明できます。一つは編集権限が既に取り消されている場合で、多くは作成時にそうなっています。そのときは名前もシンボルもアドレスも永久に変更できません。もう一つは、つないだウォレットが権限を持つウォレットではない場合です。
二つ目はツールの不具合に見えますが違います。状態の読み取りがどのウォレットに権限があるかを示すので、そのウォレットをつなげば済みます。権限が本当に消えているなら戻る道はなく、残るのは新しいトークンを作ることだけです。
よく似ていて無害な三つ目もあります。変更はとうに通っているのに、ウォレットが古い画像を出し続けている場合です。トークンが正しく出ない、あるいは出てこない理由はSolanaのトークンがPhantomで表示されないにまとめました。エクスプローラーの検索に載せる手続きは条件が別で、Solanaのトークン検証の案内に書かれています。
いちばん繰り返される失敗
- ファイルを直して名前も追随したと思い込む。ロゴはファイル、名前はチェーンです。それぞれ別に確かめてください。
- ファイルが一時的なホストにあるままロックする。この一覧で最も高くつく失敗で、あとから直せません。
- キャッシュを待たない。10分から30分は普通です。やり直す前に状態を読んでください。
- ファイルから名前を変えようとする。ファイル内の名前欄はウォレットが無視します。本当の改名は必ずツールを通ります。
- 違うウォレットで署名する。手数料はかかりませんが、毎回数分を無駄にします。
トークンメタデータのよくある質問
公開後にトークン名を変えられますか
編集権限がまだどこかのウォレットにあるなら変えられます。状態を無料で読めば権限のあるウォレットがわかり、変更は0.2 SOLでそのウォレットが署名します。
なぜ古いロゴのままなのですか
違う層を直したか、ウォレットがまだ画像をキャッシュしているかです。同じアドレスにロゴを上げ直し、状態を読み、キャッシュが切れるのを待ってください。
更新の費用はいくらですか
ファイルを直すのは無料です。名前とシンボルとアドレスは0.2 SOLに少額のネットワーク手数料が加わり、金額は確定前にページに出ます。
イミュータブルにすべきですか
ブランドが固まり、トークンに履歴があり、ファイルが恒久ストレージにあるならそうします。リブランドの余地がある間は待つほうが無難です。
更新権限とは何ですか
特定のウォレットが持つ、チェーン上のメタデータをあとから編集できる権利です。手放した時点で、その記録は永久に変更できなくなります。
Token-2022でも同じですか
一部だけ同じです。Token-2022はメタデータをトークン自体に持て、更新の方法も別です。この記事は多くが使うSPLとMetaplexの流れを扱っています。
メタデータを直す前に
更新は安く、何度でもやり直せるので、初日から完璧である必要はありません。名前は直せますし、ロゴは差し替えられますし、リンクは必要なだけ移せます。取り消せないのはロックだけです。ファイルを恒久ストレージへ移し、アドレスをそこへ向け、開けることを確かめ、そのあとで権限を手放してください。


