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Jupiter、Raydium、Orca:SolanaでどのDEXを使うか

Solanaのトレーダー5人に聞けば5通りの答えが返ってきて、どれも筋が通っています。5つの場所が何であって、どう違うのかを整理します。

暗い背景に、1本の注文が複数の経路に分かれて別々のプールへ流れていく図。アグリゲーターの分割ルーティングを表している

Solanaの主なDEX

2026年7月時点で、候補はだいたい5つに落ち着きます。Jupiter、Raydium、Orca、Meteora、PumpSwap。Solanaでのスワップの大半は、このうち少なくとも1つを通ります。たいていは複数です。

先に用語を2つ置きます。DEX(分散型取引所)は、自分のウォレットから直接トークンを交換する場所です。口座開設も入金もありません。取引の相手はプールで、そこには2種類のトークンが入っていて、価格は数式で決まります。アグリゲーターは、自分のプールを持たないルーターです。他社のプールを見渡して、あなたの注文に最適な経路を組み立てます。

断っておくと、ここに挙げた場所のどことも提携関係はなく、掲載料も受け取っていません。手数料の具体的なパーセンテージは書きません。プールごとに違い、実際の金額は取引画面に出るからです。これは投資助言ではなく、地図です。

5つの違い

表を読む前に、もう1つ用語を足します。AMM(自動マーケットメイカー)は、証券取引所のように買い手と売り手を突き合わせるのではなく、自分のプールの残高から価格を決める仕組みです。Raydium、Orca、Meteora、PumpSwapはAMMで、Jupiterだけが例外です。

場所種類価格の決まり方新しいトークンいちばんの違い
Jupiterアグリゲーター経由するプール次第プールができてから届く1つの注文を複数プールに分割できる
RaydiumAMM自分のプールの残高プールを作れば即日大規模プール群で最も古い
OrcaAMM自分のプールの残高誰かがプールを作れば使える画面がわかりやすい
MeteoraAMM自分のプール、パラメータ可変ローンチ時の定番動的プール設計
PumpSwapAMM自分のプールの残高Pump.fun卒業トークンの着地点卒業直後の取引はまずここ

プールの厚み(深さ)も列にする価値はありますが、あえて外しました。プールに入っている資金は毎日変わり、プール間の差も大きいので、ここに載せた数字はすぐ古くなります。これから約定するそのプールを見てください。先月の図ではなく。

アグリゲーターと単体DEXの違い

単体のDEXは狭い問いに答えます。「自分のプールでは、この取引はいくらになるか」。アグリゲーターは別の問いに答えます。「すべてのプールを見て、この取引で最大いくら受け取れるか」。

差が出るのは、注文がプールに対して大きいときです。全部を1つのプールにぶつけると、自分で価格を押し上げてしまいます。この損失を価格インパクトと呼びます。アグリゲーターは同じ注文を数本に分け、別々のプールに流し、途中で1回経由を挟むこともできます。それぞれのインパクトが小さくなるので、合計の約定価格が良くなります。

代償はルートの複雑さです。多段の経路は1回の取引に多くの命令を詰め込むことになり、サイズが上限に当たったり、署名してからブロックに載るまでの間に途中のプールの状態が変わって失敗したりします。スリッページを厳しく設定したときにアグリゲーター経由のほうが失敗しやすいのは、これが理由です。

1本の注文が3本に分割され、それぞれ別のプールを通って合流する図。分割によって価格インパクトが小さくなる仕組みを示している

どれを使うか

結論から書くと、ほとんどの場合はアグリゲーターです。J ToolsのSolanaスワップがJupiterのルーティングを使っているのも同じ理由で、単体のプールを自分で選ぶより良い価格になることが多いからです。

それでも単体DEXを直接開く理由はあります。

  • 自分でプールを作るとき。これはアグリゲーターの仕事ではありません。流動性プールの作成から、Raydium、Meteora、Orcaのいずれかを選びます。
  • 特定のプールに流動性を入れたいとき。手数料収入の受け取り先はプールなので、どのプールかを自分で決める必要があります。流動性の追加と削除から操作できます。
  • ルートが失敗し続けるとき。多段経路が原因なら、単体DEXの直接ルートのほうが通ることがあります。

すでに流動性を提供しているなら、保有中のLPポジション一覧でRaydium、Orca、Meteora、PumpSwapの持ち分をまとめて確認できます。

複数のDEXとアグリゲーターの関係図。アグリゲーターが各DEXのプールを横断して経路を選ぶ構造を示している

手数料はどこで発生するか

DEXを比べるとき、料率だけを見ても実際の支払いはわかりません。1回のスワップで発生する費用は3つに分かれます。

  • プールの取引手数料。プールごとに設定されていて、流動性提供者への支払いになります。同じトークンペアでも、プールが違えば料率が違います。
  • ネットワーク手数料。Solanaに取引を書き込む費用で、基本部分は1回あたり0.000005 SOLです。混雑時は優先手数料を上乗せします。
  • 価格インパクト。手数料ではありませんが、実質的な費用です。自分の注文がプールの残高比率を動かした分だけ、想定より不利な価格で約定します。

3つ目が、DEX選びでいちばん効きます。料率が0.05%低いプールでも、厚みが10分の1なら価格インパクトのほうが大きくなります。だからアグリゲーターは料率ではなく最終受取額で経路を選びます。

アグリゲーター自体が上乗せを取るかどうかは実装によります。J ToolsのSolanaスワップでは、プラットフォーム手数料を含めた総額が署名前に画面に出ます。

複数ウォレットで動かす場合

1つのウォレットで1回スワップするだけなら、どの画面を使っても大差ありません。数が増えると話が変わります。

10個のウォレットで同じスワップを手作業でやると、10回接続して10回署名することになります。順番も保証されません。一括スワップは指定した順番どおりに処理し、失敗した分だけを再試行キューに残します。

同じブロック内でまとめて成立させたい場合は、バンドルになります。バンドル取引は最大400ウォレットの売買をJitoバンドルで束ね、バンドル内の取引はまとめて通るかまとめて落ちるかのどちらかになります。

どちらもDEXそのものではなく、DEXを呼び出す側の仕組みです。裏で使われるルーティングは同じなので、DEXの選び方の話とは独立して考えて構いません。

複数ウォレットで動かすと、その痕跡は保有者の一覧に残ります。同じ資金源から出たウォレットが同じ時刻に同じ動きをすれば、外から見えます。読み方は保有者分布の読み方にあります。

スリッページの設定

スリッページ許容値は、想定価格からどれだけ離れた約定まで受け入れるかの設定です。ここを触るときの考え方だけ書いておきます。

厳しくしすぎると取引が通りません。緩くしすぎると、その差分をそのまま損して約定します。薄いプールで緩い設定にすると、その隙間を狙う取引に挟まれることもあります。

実用的には、流動性の厚いペアなら小さく、新しいトークンなら少し広げる、という調整になります。通らないからと一気に上げるのではなく、少しずつ上げてください。取引が失敗したときに失うのはネットワーク手数料だけですが、広すぎる設定で約定したときに失うのは元本です。

買おうとしているトークンの流動性が薄いかどうかは、買う前に見えます。DexScreenerの読み方で、プールの厚みと出来高の見方を説明しています。

J
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J Tools Editorial

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