コード不要の発行ツール5つを実際に開いて比べました
2026年7月にSolanaの発行ツール5つを開き、機能を1つずつ確認しました。発行の前後で差が出る機能と、J Toolsにしかなかった4つを並べます。

Solanaのトークン作成ツールの差はどこに出るのか
Solanaの発行ツールを検索すると、だいたい同じ顔ぶれに行き着きます。どれも最初の一歩は同じで、名前を入れて、供給量を決めて、ミントします。この工程自体はどこでもほとんど変わりません。
差が出るのはその周りです。トークンが存在したあとに何ができるか。追加でお金を払わず、別のサイトに移らずに、どこまで終わらせられるか。2026年7月に5つのサイトを開いて、機能を1つずつクリックで確認しました。以下はその記録です。
先に2つ断っておきます。これは機能の比較であって、価格勝負ではありません。他社の料金は載せません。半分は価格が動くからで、半分は、権限を外すためと保有者を調べるために結局2つ目のサイトへ行くなら、発行工程だけ安くても意味がないからです。そしてこれは投資助言ではありません。どのトークンを出すべきか、買うべきかについては何も書いていません。
5サイトの機能表
これは機能の有無を示す表です。チェックはその機能があること、バツは対応する機能そのものがないことを意味します。この表に価格の列はありません。
| サービス | 位置づけ | ツールの幅 | 無料のウォレット分析 | 保有者スナップショット | Devnetフォーセット |
|---|---|---|---|---|---|
| J Tools | Solanaツールの総合 | 40以上のツール | ✓ | ✓ | ✓ |
| Slerf.tools | ミームコインの発行と取引 | 発行まわりが厚い | ✗ | ✓ | ✗ |
| Smithii | 発行、バンドル、ボット | ボットと発行が厚い | ✗ | ✓ | ✗ |
| CoinFactory | マルチチェーンの発行 | 発行と数点の追加機能 | ✗ | ✗ | ✗ |
| CreateMyCoin | 発行ページ単体 | 発行ページのみ | ✗ | ✗ | ✗ |
この表は行ではなく列で読んでください。ウォレット分析とDevnetフォーセットの2列は、この分野全体が手薄なところです。他社4つはどちらも持っていません。
公平を期すと、各社にはそれぞれ強いところがあります。Slerf.toolsとSmithiiは発行系とボット系のツールが充実していて、Smithiiはバンドル、ステーキング、ベスティングまで持っています。CoinFactoryは複数チェーンに対応し、権限の取り消しやメタデータのツールもあります。CreateMyCoinは意図的に1ページに絞っています。バツが並んでいることは弱さの証明ではなく、この4社にウォレット分析とトークン関係図と実用的なDevnetフォーセットがない、という事実だけを示しています。
他社になかった機能
2026年7月に開いた4社のどこにもなく、J Toolsにあったものが4つあります。
Wallet Scope。ウォレットアドレスの一覧を貼り付けると、それらの関係を描きます。誰が誰に資金を出したか、どのアドレスが一緒に動いているか、「別々の保有者」に見える一群が実は1人の操作ではないか、が読み取れます。発行する側にとっては、健全な保有者分布と、つながった数個のウォレットで1分で崩せる分布との違いがここに出ます。Wallet Scopeのウォレット分析は無料です。
正直な限界も書いておきます。資金のつながりは手がかりであって証拠ではありません。同じ資金元を持つ2つのウォレットは、1つのチームかもしれないし、シビルファームかもしれないし、同じ取引所の出金を分けた2人の友人かもしれません。Wallet Scopeが見せるのはお金の形で、意図の判定ではありません。
J Map。トークンの上位保有者を、つながりのあるクラスターとして描きます。J Mapのトークン関係図は表示をURLで共有できるので、チームで同じ図を見ながら話せます。
Devnetフォーセット。本番前に試すためのテスト用SOLを配ります。Devnetフォーセットは1日あたり25 SOLまでで、無料です。他社4つには、テスト用SOLを配るフォーセットがありませんでした。
継続更新される多言語ブログ。いま読んでいるこれです。
発行のあとに必要になるもの
Solanaでは、発行して終わりにならないのが実情です。トークンを出したあと、ほぼ必ず次の作業が来ます。
- 権限を外す。追加発行とフリーズの権限が残っていると、保有者から見て信用できないトークンになります。3つの権限をまとめて放棄できるツールがあると、別のサイトを探さずに済みます。
- 流動性を用意する。買える場所がなければ、トークンは存在しないのと同じです。流動性プールの作成はRaydium、Meteora、Orcaに対応しています。
- 保有者を確認する。配ったあとに分布がどうなっているかを見る作業です。読み方は保有者分布の読み方に書きました。
- 配布する。複数ウォレットへの一括送金は、手作業でやると必ずどこかで間違えます。
ここまで含めて1か所で終わるかどうかが、実際の使い勝手を決めます。発行ページの見た目より、この後半のほうが時間を食います。
自社の費用
他社の価格は載せませんが、自社の費用は隠しません。J Toolsのツールには無料のものと有料のものがあり、有料のものは各ツールのページと実行画面に現在の金額が出ます。署名する前に総額が見えていない画面はありません。
無料で使えるものを挙げておくと、Wallet Scope、J Map、保有者スナップショット、Devnetフォーセット、ウォレット生成ツール2種、WSOLラッパー、My Pools、そしてこのブログです。分析系が無料なのは、買う前や配る前に確認してほしいものだからです。
選び方と、よくある質問
Solanaでトークンを1回だけ出して終わりなら、どのサイトでも大差ありません。発行工程はどこも似ていて、失敗しにくく作られています。
継続して触る予定があるなら、発行の後ろにある機能で選んでください。権限の管理、流動性、配布、そして分析。この4つが同じ場所にあるかどうかで、1回の作業にかかる時間が変わります。
J Toolsで始めるなら、まずミントそのものからです。標準的なSPLトークンならSolanaのトークン作成ツールで足ります。送金のたびに手数料を取るといったルールをトークン自体に組み込みたいなら、拡張機能つきのToken-2022作成ツールです。拡張でできることはSolanaのトークン拡張の公式ドキュメントに一覧があります。どちらの作成ツールも、権限には手を加えません。
迷ったら、Devnetフォーセットのテスト用SOLとSolana CLIで発行の流れを一度練習しておくと確実です。J Toolsのツール自体はmainnet専用なので、ツールでの本番は少額から始めてください。流動性やプールといった用語が初めてなら、先にDeFiとは何かを読んでおくと、この先で引っかかりません。
SolanaのDevnet SOLはどこで手に入りますか?J ToolsのDevnetフォーセットから、1日25 SOLです。Solana CLIや自作のスクリプトでdevnetの練習をするには十分で、テスト用トークンのミント、送信、権限の取り消しまで試せます。J Toolsの発行ツール自体はmainnet専用です。公開のdevnetフォーセットは制限がかかったり空になったりしがちなので、常設で確実に配られるフォーセットは助けになります。
権限を外す費用はいくらですか?権限の変更は作成料金に含まれず、別のツールで、料金も別です。ミント権限、フリーズ権限、更新権限の取り消しにそれぞれ料金があり、残りをまとめて1回で取り消す「変更不可」ツールにもそのツールの料金があります。現在の金額は、各ツールのページで確認できます。


