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SolanaのNFTとは?発行コストと、実際にできること

SolanaのNFTが何を記録しているのか、普通のトークンと何が違うのか、発行にいくらかかるのかを、実際の数字で説明します。

暗い背景に、通し番号の刻まれた1枚のトークンと、同じ見た目で番号のない複数のトークンを並べた図。代替不可能性を表している

SolanaのNFTとは

NFT(non-fungible token、非代替性トークン)は、他のどれとも交換できない固有のトークンです。1 SOLはどの1 SOLとも同じですが、NFTはそれぞれが別物として扱われます。ブロックチェーンに書かれているのは「このアドレスがこの固有のIDを持っている」という記録で、絵そのものではありません。

ここは誤解の多いところなので、はっきり書きます。画像や音声は、ほとんどの場合チェーンの外にあります。オンチェーンにあるのは所有者と、その中身を指すURLと、名前などのメタデータです。指し先が消えれば、NFTは残っても中身は見えなくなります。

普通のトークンとの違い

 NFT通常のトークン
交換可能性1点ごとに別物同じ数量なら同じもの
小数点0(分割できない)6や9が一般的
供給量1(またはごく少数)数百万から数兆
メタデータ1点ごとに固有トークン全体で共通
主な用途所有証明、会員権、収集決済、取引、報酬

技術的には、SolanaのNFTは供給量1・小数点0のSPLトークンに、Metaplexのメタデータを付けたものです。トークン作成ツールで小数点を0、発行量を1にすれば、構造としてはほぼ同じものが作れます。

NFTの構造図。オンチェーンには所有者とメタデータの参照先だけがあり、画像は外部ストレージに置かれていることを示している

ミントにいくらかかるのか

Solanaでの発行コストは、大きく2つに分かれます。

1つ目はレントです。Solanaでは、アカウントを作るときにデータを保持するためのSOLを預ける必要があります。これは手数料ではなく預り金で、アカウントを閉じれば戻ってきます。NFT1点あたりのアカウント群で、おおむね0.01 SOL前後です。

2つ目はネットワーク手数料です。1回の取引で数円以下、混雑時に優先手数料を足しても知れた額です。目安は優先手数料はいくら払うべきかにまとめています。レントそのものの仕組みはSolanaのレントとはで扱いました。

つまり通常のNFTなら、1点あたり0.01 SOL台で発行できます。1万点のコレクションだと100 SOLを超えるので、ここから圧縮NFTの話になります。

圧縮NFTが安い理由

圧縮NFT(compressed NFT)は、1点ごとにアカウントを作らず、多数のNFTをまとめて1本のツリー構造に格納します。チェーンに書くのはそのツリーの要約だけなので、レントが1点ごとに要りません。

結果として、1点あたりのコストが桁違いに下がります。数万点規模のコレクションでも、通常発行の1点分に届かない総額で済むことがあります。大量配布を前提としたコレクションは、ほぼこちらです。

代わりに制約もあります。読み取りに対応したインデクサが必要で、一部のウォレットや市場では扱いが通常のNFTと異なります。少数の作品を売るなら通常発行、数千点以上を配るなら圧縮、という切り分けが実務的です。

通常NFTと圧縮NFTの比較図。前者は1点ごとに独立したアカウントを持ち、後者はツリー構造にまとめられている

買う前に確認すること

NFTは1点ものなので、トークンよりも確認項目が少なく見えます。実際には、見る場所が違うだけで数は変わりません。

  • 更新権限が誰にあるか。メタデータの更新権限が作成者に残っていれば、画像も名前も後から差し替えられます。売った後に中身が変わる、という事故はこれです。放棄されているかはメタデータ更新ツールの画面でも状態を確認できます。
  • 画像がどこにあるか。AWSの一時URLを指しているコレクションは、運営が止まった時点で全点が真っ白になります。ArweaveやIPFSなら、少なくとも消えにくい。
  • コレクションが検証済みか。Solanaのメタデータには、コレクションへの所属を作成者が署名で証明する仕組みがあります。未検証のものは、名前だけ真似た別物である可能性があります。
  • 出品の厚み。1点しか売られていないコレクションは、価格が意味を持ちません。

売り手側のウォレットを見ておくのも有効です。Wallet Scope のウォレット分析で、そのウォレットが同じ日に作られた他のウォレットと資金でつながっていないかを確認できます。つながっていれば、出品も入札も同じ人物という可能性があります。

ロイヤリティは払われているのか

NFTのメタデータには、二次流通のたびに作成者へ支払われる割合を書く欄があります。ここは誤解が多いので、実態を書きます。

この割合はメタデータに書かれた希望であって、チェーンが強制するものではありません。支払うかどうかを決めているのは、取引を仲介するマーケットプレイスです。競争のなかでロイヤリティを任意にした市場が現れ、多くの取引がそちらへ移りました。

Solanaにはこれに対する技術的な答えもあります。転送そのものにルールを付けられる仕組みを使い、規定を守る市場でしか売買できないようにするやり方です。強制力は上がりますが、対応していない市場では扱えなくなるので、作成者側のトレードオフになります。

買う側にとっての意味は単純です。表示されているロイヤリティ率は、あなたが売るときに実際に引かれるとは限りません。売る予定があるなら、使う市場の扱いを先に確認してください。

自分でNFTを作るには

1点だけ出すのか、コレクションを配るのかで手順が変わります。

1点なら、通常のトークンとほぼ同じ流れです。画像を用意して、ArweaveやIPFSのように消えにくい場所に置き、メタデータを作り、供給量1・小数点0で発行します。J Toolsのトークン作成ツールは同じ構造を扱えるので、設定を合わせれば発行できます。

発行したら、忘れずに権限を整理してください。追加発行の権限が残っていれば「1点もの」ではなくなりますし、更新権限が残っていれば中身を差し替えられる状態のままです。両方まとめて外すならトークンを変更不可にするから実行できます。

数千点規模なら、圧縮NFTと専用の発行基盤を使うことになります。1点ずつ発行する方式ではコストが直線的に増えるので、規模が決まった時点で方式を選び直したほうが安く済みます。

この記事は投資助言ではありません。NFTの価格は、トークン以上に注目度だけで動きます。

J
著者
J Tools Editorial

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